最初は保証対象外で受けた物件でした。

現場は愛知県安城市の閑静な住宅街の戸建住宅。
鋼板ホーロー浴槽の再生塗装ですが、実は今回が3回目の塗装です。
下記の画像は、一番最初に依頼を受けた時のものです。
10年ほど前になります。

Before

当時で40年ほど使用されていた浴槽です。
表面に数カ所サビ発生、そして鋼板ホーロー浴槽には定番の釉薬の欠如・ピンホールだらけ、
劣化の激しい浴槽でした。
表面にサビが出ている場合、浴槽の裏はサビだらけです。
足付け時に穴が開く可能性が高いこと、
開いた穴は塞ぐもののいずれサビが再発する可能性が少なからずあるため
保証対象外となってしまうこと、
それを納得していただいた上での施工でした。

足付け後の画像です。
やはり穴が開いてしまい、わかってはいたものの、残念な気持ちになったことを覚えています。
穴は特殊な材料と対温水パテで塞ぎ、浴槽は総パテ施工となりました。
施工後、きれいになった!と奥様に大変喜んでいただきました。

そんな奥様から、2回目の施工依頼を受けたのが5年程前、そして今回が3回目の依頼です。
そのご依頼は、「何にもないんだけど、洗剤で落ちなくなった汚れがついたのを取ってほしい。」
「擦りすぎてツヤびけしてしまったのでもう一度綺麗にしたい」というものでした。
サビの再発、1回目の症状の再発は皆無とのこと。
5年前の2回目も、今回の3回目も、
実際伺って、錆びて穴が開いていた箇所は何の問題もないことを確認、
また塗膜にも何の問題もなく、しっかりとくっ付いています。

現在では鋼板用の特殊パテがありますが、当時はまだまだ進行形の時代でした。
再発する可能性が少なからずあるだろうと思っていましたが、
再発せず、穴より施工技術と経験が上回った賜物か、と思わずにいられません。

それにしても、一般住宅の個人のお客様で、
このような軽い症状でご依頼いただくことは、まずありません。
取れない汚れ、というのも、蓋があたる一部分だけに付着している状況で、
ツヤびけ、というのも、定期的に綺麗にしたい、
と私の施工を気に入って下さった奥様のご意向からの、
ありがたいご依頼です。

3回目の施工前の写真です。据え置かれてから50年程経過したことになります。

Before

今回も白のソリッドでの塗装です。
奥様に3回目だから白以外の色にしますか?と、お尋ねすると、
「他の色もいいけど、やっぱり白色が清潔で綺麗だから白色でいいわ!」と。
またまた綺麗になったと大変喜んでいただきました。

浴槽塗装、浴槽修理に真面目に取り組み、
常にさらに上の技術を目指してきた私にとっては、
お客様に喜んでいただいた時、満足いただいた時が、
職人冥利につきる、と言いますか、大きな喜びですね。

After

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