レジャーホテルのFRP浴槽、
400L以上は入りそうな少し大きめのエアブローバスです。
在来工法の浴槽を入れ替えるとなると、
周りのタイル張り替えも要することとなり、コストも日数も余分に掛かります。
こんな時は、やはり浴槽再生塗装がベストですね!
経年劣化で全体的に変色しているように見えますが、
足付け(塗装面の食い付きを良くする作業、塗装はこの作業が命です。)時に、
ある事に気づきました。よく見ると浴槽表面が粉を吹いた様で膜が。
たしかに劣化での変色はありますが、
本当の変色の原因は、おそらくですが車用のワックスの塗布ではないかと。
浴槽塗装とは異なりますが、レジャーホテル専門に浴槽コーティング施工をする際
色々なワックスが塗布された浴槽を見てきたので間違い無いと思います。
ワックスがダメだと言う訳ではありませんが、
ワックスの主な成分にカルナバロウ(椰子科の葉から取ったロウ)があります。
カルナバロウは深みのあるツヤを出すなど、利点も多いのですが、
浴槽に使用するのは、私の考えでは止めておいたほうが良いと考えています。
カルナバロウはもともと油の成分です。
浴槽に塗布すると汚れた体脂肪や、アカ、石鹸カス、入浴剤など色々と付着してしまいます。
再塗布する時に古い皮膜を完全に落とすのであれば問題無いでしょうが、
回転率を上げる事が必須なホテルでは、そんな事はまず不可能です。
そのため、結局、汚れをサンドイッチしてしまう事になってしまうからです。
あくまで、私個人の考えですが、、、。
写真では分かりませんが、浴槽底面はブヨブヨのプカプカ状態です。
このパターンはレジャーホテルでは本当によく見かけます。
設置時に束(レンガやブロック等)が均等に入っていないために、
伸び縮みする樹脂浴槽の弱い箇所が
水の重みに負けてしまい起きる現象の一つです。
プヨプヨのまま長年使用すると割れが発生する場合があります。
この浴槽は2箇所にクラックが発生です。
浴槽下部の合板は、水が周り腐っていました。
また、割れた箇所を指で押すと穴が開きそうなぐらいに劣化していました。
これもまた、お決まりの、と言えるほどよく見かけるパターンです。
浴槽色は現状復帰ということで、グレー系で再生塗装となりました。
施工後に店長?に確認していただくと、
「おっ〜、車の塗装みたいにピッカピカだねえ〜!」、と
感心していただき、大変喜んでいただきました。
割れていた箇所は樹脂ライニング工法で再生補強です。
これで大丈夫!
しっかりと強度がつき安心ですね。