愛知県春日井市にあるレジャーホテルの露天風呂再生塗装です。
この浴槽は私が8年程前に塗装したものです。
私のHPのトップページで使用している画像がこの浴槽です。
こちらです!
正直、再塗装の話を頂いた時には少しビビりました。
7階建ての屋上に設置された浴槽で、天井を遮る物は何も無く、
年がら年中太陽光、紫外線がガンガンに当たり風雨にさらされている状態です。
いくらなんでもこんな状態では塗膜はもたないだろうなぁと思い、
ブクブクハゲハゲ覚悟で現調に行きました。
ところが見るとビックリです! 経年劣化で浴槽底面にはクラックが発生しているのと、
艶引けはしていましたが、塗膜自体は思った以上に確りと付着している状態でした。
洗い過ぎで塗膜が削れている箇所はありましたが、
変色も少なく、室内ならともかく屋外で8年も経っているのに優秀やんか!
そんな気分になりました。
マッサージ効果のあるJ社製バイブラバス。
吐出口が40箇所もあります。
サイズは2600x1400 デカイですね。
足付終了までが大変でした。
旧塗膜の除去と底面のクラック補修だけで1日半も掛かり、
尚且つ指先からは血が滲み出る悲惨な結果となりました。
ですが、一日目は爽やかな晴天で小鳥の囀りを聞きながらの施工となりました。
直射日光を浴びているために暑さを覚えるほどに。
この状況が続けばベストだったんですが、、、、。
二日目の養生が、これまた大変でした。
四方は壁がありますが、天井はお天とさんが丸見え状態です。
今回はモクを使用してブルーシート等で養生する時間はありませんでした、
ロールマスカーのみの養生です。
東からの風が強くて、中途半端な養生だと直ぐに飛ばされてしまいます。
養生を固定する為にパイオラン系のテープでは弱くて、強力ガムテープを大量に使用しました。
高所露天風呂の養生は大変です!
翌日は雨の予報が出ていましたが、
時間的な問題で強行にプライマーを吹き付けました。
穀雨の時期です。天気予報は見事に的中してしまいました。
ガァ~ンですわ!
プライマー吹き付け数時間後に雨が降りだし、
丸々24時間以上の土砂降り状態で、浴槽はベタベタになってしまいました。
排水口の周りは養生がしてあったためにしっかりと水が溜まり、
ゴミやら虫やらが浮いている状態に。
確りと固定したはずの養生も、強風と雨でグチャグチャに剥がれてしまっていました。
全てやり直し。勘弁してやぁ~と、泣きです。
写真では分かりにくいですが、たっぷりと水溜り状態です。
雨、養生以外にも厄介な問題がありました。
それは何処からともなく現れる虫達さんです。
今回の露天風呂は屋外で施工しているのと同様の環境でした。
ホテル周りは森林と田んぼだらけで、その場所が虫達の憩いの場所となっています。
新緑間近の季節です。
虫達は何の悪気もなく塗料の甘く香る匂いにつられて来てしまうのでしょうが、
これが半端なく大変でした。
名前の分からない蚊のような虫や、ブヨらしき吸血性のある虫まで総攻撃です。
プライマーを吹き始めると、あっという間に色々な虫達が寄ってきて、
塗膜上のあちこちでダンスを始めました。くっ付いて逃げようとしている状態です。
ひょえ~っ、あかん!やめてくれぇ~~~~~と叫びましたが何ともなりません!
とっとと諦めましたが、次から次へと虫達の襲来です。
どう転んでも 「イラッシャーイ」 とはよう言いませんでした。
虫と言えば先日はこんな事がありました。
パール塗装時にクリアーの上に真っ黒な大きなハエが止まり泣いたばかりです。
止まった場所はフランジで、この時は最悪でした。
勿論、室内ですが何処からともなく匂いを嗅ぎつけたのでしょうか、
5層吹き終えたばかりのドロドロ状態のクリアーの上に鎮座しました。
止まったばかりのハエはまだ生きていましたが、
そのハエを取ろうとブツ取り、刃物とピンセットを使いましたが、
触るたびに足が何本か抜けクリアーの中に沈み込むというプロセスでした。
パールは直しがききません!
こうなるとお手上げ状態ですね。 あきまへん! 悪夢でした。
再塗装ですわ!
今回の浴槽は特殊形状でサイズが大きくて、埋め込んである浴槽の為、手が届きません!
久しぶりに浴槽の中に入って吹く事に。
風の影響なのか上塗り時は下塗り時に比べ虫の襲来が少なかったのが幸いしました。
チビ虫が数箇所に付着、一番デカイのが2センチ程ある蛾でした。
塗膜に沈み込んだ蛾の羽をピンセットで取ろうとすると、ちょん切れて悪夢がよぎりましたが、
ソリッド塗装だったので無事直す事が出来ました。
また、強風で養生がかなり煽られていましたが、思った以上に虫以外のブツは少なくて、
なかなかの出来栄えに安堵した次第です。
ブツ取りと虫取りを終えた後に補修してからポリッシングで完了となりました。
8年前とはプライマーも上塗りも別の塗料で施工です。
耐候性のある塗料です。数年後の塗膜状態を見るのが楽しみとなりました。