設置後３０数年の大型FRP浴槽の再生塗装です。
このT社製の同浴槽の施工では、これまでは全て商業施設のホテルに設置されていたものでした。
今回、戸建て住宅での同浴槽の施工は、初めてです。
Before
浴室南側に設置された浴槽には、大きな掃き出し窓から太陽光が煌々と差し込み、とても気持ちの良いお風呂環境です。
浴槽フランジ部分（縁）には、一般的にスケール、金属石鹸などと呼ばれる白い頑固な汚れが付着しています。
この白い汚れの正体は、水垢や石鹸カスで、一度付着してしまうと除去は難しくなります。
水垢とは、水道水に含まれるマグネシウムなどのミネラル分が固まってできるものです。
浴槽使用後、水滴をそのままにしておくと、水分だけが蒸発し、ミネラル分が白く残ってしまうのです。
日当たりの良い浴室では、浴槽フランジ部分（縁）に残った水分が急激に乾燥してしまうため、より水垢が付きやすくなる、と考えられます。
喫水線から下は、見事に変色、色が抜けてしまっています。
こちらのご家庭でもやはり長年溜め湯をされていたそうです。
洗濯に残り湯を使う、など溜め湯は一般的に気軽に行われる行為ですが、
水の力は意外にも大きく、長年の溜め湯により実は浴槽はダメージを負います。
変色部分には無数のヒビ割れが発生、強度不足になりブヨブヨ状態、
浴槽底面に使用されている合板は水を吸って腐っています。限界状態です。
奥様は、底面のヒビ割れでお尻が切れないかと心配で、のんびりと湯船に浸かれない、
と、おっしゃっていました。
浴槽再生塗装、施工後です。
ご主人ご希望の真っ白に、蘇りました。
奥様にご確認いただきました。
「わぁ〜きれい！こんな風にきれいになるんだ！」
「うちのお風呂じゃないみたい。」
とびっくりされ、大変喜んでいただきました。
浴槽内部の壁面から底面までフルライニング施工です。
チョップドストランドマットとガラスクロスの積層で強度を確保、
ブヨブヨだった底面はもちろん、もうびくともしません。
これで安心して、ゆったり湯船に浸かっていただけます。
After
