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鋼板ホーロー浴槽塗装 錆

30年以上、使用された鋼板ホーロー浴槽です。
見積りの段階で保証対象外物件の状態である旨を伝え、
浴槽塗装ではなく、浴槽入れ替えを勧めましたが、
予算の関係上どうしても塗装で、と言う施主の依頼により施工しました。
グラインダーで研磨して、耐熱特殊パテ(-40度〜+220度)を使用し、
無理やり塗装した浴槽です。
今じゃ考えられませんね!

このような、今まで保証対象外としてきた浴槽も再生可能すべく、
今年に入ってから、現場で色々、ホーロー浴槽にテスト施工を行なってきました。
今の所、問題は起きていないのが現状です。
この工法でパテを使用するのは、最終段階の面だし、ピンホールを埋めるぐらいです。
xxxxxxxを、使い補修していきます。
この工法が確立出来きれば、錆の出ているホーロー浴槽、穴の空いたホーロー浴槽も、再生可能になります。
正直、まだまだ検証する必要がありますが、近未来的には工法が確立できるかもしれません。
勿論、中途半端では公に公開することは出来ないので、
まだブログ等に公表している施工例はありません。

当時の施工前写真です。
見た目には釉薬が剥げてしまい、変色しているぐらいにしか見えないですよね。

上記の写真から、清掃→サンディング→エッチング、と進んで行くと、
このように数十箇所の穴が開きました。
さて、皆さんはこんな状態から、どの様に補修していきますか?
浴槽塗装業者の誰でも悩むと言うか、後々の事も考えれば、
浴槽塗装での再生は諦めて、
コストが掛かっても、入れ替えを勧めた方が安全牌です。
裏当ても出来ない状態ですから、表面からのS plate & パテだけでは修復不可能です。
やっても直ぐに膨れる事、間違いないでしょう!
以前なら完全に保証対象外物件 or 受注不可物件でしたが、
xxxxxxx工法で、再生可能かな? そんな気になってきたので、
このようにブログに載せる事にしました。

施工後は、なんら問題の無かった様な状態で吹き上がりますが、
正直、まだまだ数年は様子を見る必要があると思います。
外壁塗装、車体塗装、船舶塗装、航空機塗装、浴槽塗装など、
どんな塗装でも経年劣化と使用状況により、
変色、剥がれなどの不具合が起きます。
このような状況が起こりうる事は、仕方ないことですね。
特に母材が鉄系の場合は、防蝕、防錆対策の上で、
本来は数年に一度は塗装をやり直した方が良いのでは、と思っています。
過酷な状況下を飛んでいる航空機の巡航速度は、B7系では900Km前後にもなります。
紫外線、塵、雹の対策、また気圧の変化にも対応する塗装が必要です。
アルミ合金の胴体にプライマーを吹き付けた後に、トップコートで化粧塗りをしています。
当たり前ですが、プロの集団による塗装です。
大袈裟かもしれませんが、浴槽塗装も、ある意味、航空機の塗装に似ていると、私は思っています。
浴槽塗装も過酷な状況下であり、経験と知識がなければ、できない、と。
完璧はありませんが、如何に塗膜を長く維持させられるかが問題となります。
上塗りは塗り直す事が可能ですが、下地処理は、やり直しがききません。
下地処理が出来なければ、どんなに上手に上塗りを吹いても、結果、✖となります。
どんな塗装でも、下地処理、下地調整が基本であり、小さな見過ごしでさえ命取りとなります。

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