鋳物ホーロー浴槽は、厚みのある鋳鉄の上にガラス質の釉薬が高温で焼き付けられた浴槽です。
熱伝導率が高く体の芯から温めてくれる最高級なお風呂で耐久性にも優れていますが、
長年の溜め湯などにより釉薬層が劣化してしまい表面にキズなどができると、
その箇所からサビが発生したり、下記写真のような渦巻き状のクラックなどが出る場合があります。
今回の現場は、熱海市のJR来宮駅上の高台にある戸別温泉付きのマンションです。
熱海梅園の木々の間を通り抜け周囲は山々の緑に囲まれた閑静な場所です。
施工当日は残念ながら雨模様で曇りがちでしたが、マンションの部屋から見える景色は万緑、
目の疲れやストレスを癒してくれそうな気持ちになります。
マンションのエントランスを出れば、すぐ近くにいるかのようなウグイスの澄んだ鳴き声が響き渡り、
仕事ではなくプライベートでぜひ訪れたいと思う素晴らしい場所でした。
７月３日、今回の施工でお世話になりファンになった熱海を土石流が襲ったことを知り、大変心を痛めております。
亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
被害に遭われた方々が１日でも早く以前の日常を取り戻されますよう心よりお祈り申し上げます。
３０年以上使用された鋳物ホーロー浴槽です。
強固な鋳物ホーロー浴槽ですが、長年の使用で釉薬が傷み、
ツヤ引けと変色が起きています。これも水の持つ溶解力と破壊力によるものです。
Before
中古マンションを購入されたオーナーですが、
使用感マックスなうえ、傷、欠けがあるため一度きれいにしたい、とご依頼をいただきました。
なぜかこのような場所に欠けが発生しています。
鋳鉄が見えている状態。原因は不明です。
この場所にも同様の欠けがあります。
浴槽再生塗装、施工後です。
オーナーご希望のピュアな白色に生まれ変わりました。
「こんなにきれいになるんだ！自分で塗らなくてよかった。」
「賃貸用にと思っていたけど自分で住みたくなっちゃうな。」と笑顔で喜んでいただきました。
After
欠けていた箇所は耐温水パテとライニングでしっかり補強してあります。
もちろん跡形もなく、欠けていた箇所がどこにあったかはわかりません。
